アドレス110(CF11A)ストリートマジック110(CF12A) ボアアップキット・シリンダーキット おすすめ 4選

このページではアドレス110(CF11A)ストリートマジック110(CF12A)系のボアアップキット・純正補修用シリンダーキットと補修部品類を紹介していきます。

アドレス110(CF11A)・ストリートマジック110(CF12A)は、2スト110ccならではの軽さと加速感が魅力ですが、年式的に純正部品の入手性やエンジンの消耗が気になってくる車両も多くなっています。

そこで気になるのが、純正サイズ相当の補修用シリンダーキットと、排気量アップを狙えるボアアップキットです。

ただし、ボアアップキットは「付ければ終わり」ではありません。
排気量が変われば燃調の見直しが必要になりますし、使い方によってはプラグの熱価やオイル選びも重要になります。

この記事では、アドレス110/ストリートマジック110向けのおすすめボアアップキット・シリンダーキットを比較しつつ、

純正補修向けはどれか
パワーアップ重視ならどれを選ぶべきか
ボアアップ時に一緒に用意したいパーツは何か

をわかりやすく紹介していきます。

車種

アドレス110(CF11A)
ストリートマジック110(CF12A)

まずは113ccか134ccかを決めるのがおすすめ

アドレス110/ストリートマジック110用のキットを選ぶときは、最初に113ccクラスと134ccクラスのどちらを狙うか決めるのが分かりやすいです。

113ccクラスは、基本的に純正排気量に近い感覚で使いやすく、
「圧縮低下や傷んだシリンダーの補修ついでにリフレッシュしたい」
という人に向いています。

一方、134ccクラスは明確な排気量アップになるため、
中低速トルクの増加や加速感アップを狙いたい人向けです。

選び方の目安
113cc:純正に近い乗り味と補修のしやすさを重視する人向け
134cc:燃調・圧縮・冷却・登録まで含めて仕上げられる人向け

113ccと134ccの違いを先に比較

比較項目113ccクラス134ccクラス
主な目的消耗した純正シリンダーの補修・リフレッシュトルクと加速感を狙うチューニング
ボア径52.5mm57mm
セッティング純正に近くても燃調確認は必要燃調・圧縮・冷却・駆動系まで慎重な確認が必要
扱いやすさ比較的扱いやすい組付けと調整の難易度が高い
公道使用時の区分125cc以下の範囲125ccを超えるため軽二輪の範囲
向いている人純正に近い乗り味で長く乗りたい人整備・測定・セッティングまで自分で管理できる人

134cc化は原付二種のままではありません。
総排気量125cc超250cc以下は道路運送車両法上の軽二輪に該当します。小型限定普通二輪免許で運転できるのは125cc以下までなので、134ccで公道を走る場合は対応する普通二輪免許、軽二輪としての手続き、ナンバー、自賠責保険などの確認が必要です。改造前に管轄の運輸支局・保険会社へ必要書類を確認してください。

113ccを選ぶ場合も確認
排気量や仕様変更に伴う届出で必要な資料は、登録先によって案内が異なる場合があります。公道車は部品購入前に自治体へ確認しておくと安心です。

商品名
(タップで紹介ページ
まで飛べます)
画像販売ページ排気量ボア径ストロークシリンダー材質ピストンリングセット内容
KN企画
シリンダーキット
113cc/52.5mm
S1011
Amazon楽天Yahoo113cc52.5mm52.5mmスチール2本リングシリンダー
ピストン
ピストンリング
ピストンピン
サークリップ
ヘッドガスケット
ベースガスケット
マフラーガスケット
KN企画
ボアアップキット
134cc/57mm
S1000
Amazon楽天Yahoo134cc57mm52.5mmスチール2本リングシリンダー
ピストン
ピストンリング
サークリップ
ピストンピン
ヘッドガスケット
ベースガスケット
(1mm×1 0.5mm×1)
マフラーガスケット
商品名
(タップで紹介ページ
まで飛べます)
画像販売ページ排気量ボア径ストロークシリンダー材質ピストンリングセット内容
YS PARTS
シリンダーキット
113cc/52.5mm
v110-52mm
楽天Yahoo113cc52.5mm52.5mmスチール2本リングシリンダー
ピストン
ピストンリング
ピストンピン
サークリップ
ヘッドガスケット
ベースガスケット
マフラーガスケット
YS PARTS
ボアアップキット
134cc/57mm
V110-57mm
楽天Yahoo134cc57mm52.5mmスチール2本リングシリンダー
ピストン
ピストンリング
ピストンピン
サークリップ
ヘッドガスケット
ベースガスケット
マフラーガスケット

ボアアップキット

KN企画

KN企画

排気量113cc馬力(メーカー公称値)シリンダー素材スチールピストンリング2本リングボア径52.5mm

純正と同じ52.5mmボアの113cc補修用キットです。大幅な排気量アップよりも、圧縮低下・傷・摩耗が進んだシリンダー周りを一式でリフレッシュしたい場合に向いています。

純正相当サイズでも、社外シリンダーへ交換した後は燃調、オイル供給、冷却水、二次エアの有無を確認してください。ピストンリングの向きや合口位置、各部の締付トルクはサービスマニュアルと付属説明書を優先します。

ガスケットセット S1011-3

排気量113ccセット内容ガスケット(ヘッド/ベース/EX)

KN企画

排気量134cc馬力(メーカー公称値)シリンダー素材スチールピストンリング2本リングボア径57mm

57mmボアで約133.8ccになるKN企画のチューニング向けキットです。排気量アップによるトルク増加を狙えますが、メーカー自身が「熟練者向け」としており、補修用113ccキットと同じ感覚では組めません。

ノーマルヘッドを使用する場合は、圧縮圧力が高くなるため付属のベースガスケット2枚を使用し、コンプレッションゲージで圧縮圧力を測定してからセッティングするよう公式に指定されています。燃調、冷却、オイル供給、吸気漏れ、駆動系の状態まで含めて仕上げる前提で選びましょう。

ピストンキット S1000-2

排気量134ccセット内容ピストン/ピストンリング/ピストンピン/ピストンピンサークリップ

ガスケットセット S1000-5

排気量:│セット内容ガスケット(ヘッド/ベース/EX)

ベースガスケット S1000-4

排気量134ccセット内容ガスケット(ベース0.9mm)

YS PARTS

YS PARTS

排気量113cc馬力(メーカー公称値)シリンダー素材スチールピストンリング2本リングボア径52.5mm

純正サイズ相当の52.5mmボアで、補修を主目的に選びやすいシリンダーキットです。ピストン、リング、ピン、サークリップ、各ガスケットが一式になっているため、シリンダーだけでなく周辺消耗品もまとめて交換できます。

交換前にクランクのガタ、コンロッド小端部、オイルポンプとホース、ウォーターポンプ、ラジエーター、リードバルブも確認してください。下側に不具合が残ったまま新品の腰上だけを組んでも、短期間で再び焼き付きや異音が起きる可能性があります。

ピストンキット pst-v110-525mm

排気量113ccセット内容ピストン/ピストンリング/ピストンピン/ピストンピンサークリップ

YS PARTS

排気量134cc馬力(メーカー公称値)シリンダー素材スチールピストンリング2本リングボア径57mm

57mmボアの134ccキットです。価格や入手先だけで決めず、付属ガスケットの厚み、ピストン形状、補修用ピストン・リングの継続入手性、説明書の指定を購入前に確認してください。

134cc化では、燃料を増やすだけでなく圧縮圧力、点火状態、冷却系、オイル供給、吸排気仕様を車体ごとに確認する必要があります。公道車は軽二輪への区分変更も必要になるため、整備と登録の両方を完了できる場合に選ぶキットです。

ピストンキット PST-V110-57mm

排気量134ccセット内容ピストン/ピストンリング/ピストンピン/ピストンピンサークリップ

ボアアップするなら必須のパーツ

ジェット類

メインジェット

ボアアップ後は吸入できる混合気量が変わるため、メインジェットを含むキャブレターセッティングが必要です。キット説明書の指定を出発点にしつつ、最初は薄い方向へ決め打ちせず、安全側の濃い目から一段ずつ確認します。

全開域は主にメインジェット、低開度はスロージェットやエアスクリュー、中開度はニードルの影響が大きくなります。変更は一度に一項目とし、加速の谷、息継ぎ、失火、異音、プラグ、排気温度の変化を記録すると原因を追いやすくなります。

アドレス110系エンジン搭載車
メインジェットノーマル番手一覧


STREET MAGIC110/II FNO CF12A-100001-:#77.5
ADDRESS110 FNO CF11A-100001-4999999:#80

スロージェット(パイロットジェット)

メインジェットと比べてあまり大きく変更は必要ないですが、車体に合わせてセッティングしましょう。

下記に参考用に50cc時のスロージェット純正番手一覧を載せています。

アドレス110系エンジン搭載車
スロージェットノーマル番手一覧

STREET MAGIC110/II FNO CF12A-100001-:#15
ADDRESS110 FNO CF11A-100001-:#15

2ストオイル

分離・混合給油用│100%化学合成油JASO FC│1L

2ストエンジンではオイルの銘柄だけでなく、オイルポンプ、吐出ホース、エア噛み、混合比、保管状態まで含めた潤滑管理が重要です。定番で入手性の良い選択肢として、分離・混合給油に対応するヤマハ赤缶を紹介しています。

オイルを多く混ぜれば必ず安全になるわけではありません。過度な追加混合は実際の空燃比や燃焼状態にも影響します。キットメーカーや使用オイルの指定がある場合はそれを優先し、分離給油系を外した・ホースを開放した場合はサービスマニュアルに従って確実にエア抜きしてください。

↓混合給油時の計算に便利なサイト↓

プラグ

チューニング後は燃焼室温度が上がることがあるため、キット説明書で標準より高い熱価が指定される場合があります。ただし「街乗りなら8、回すなら9」と数字だけで固定せず、メーカー指定を起点に実際の焼け具合、走行負荷、気温、燃調から判断してください。

NGKによると、熱価が低すぎるとプラグ温度が上がりすぎて異常燃焼やピストン損傷の原因になり、高すぎるとカーボンがたまり、くすぶりや失火につながります。プラグだけ冷え型へ交換して薄い燃調や冷却不良をごまかすことはできません。

最低限必要な工具類

スパナレンチやラチェットレンチは当たり前として、トルクレンチ、オイルストーン、ゴムハンマー等は用意したほうがいいです。

トルクレンチ

オイルストーン

キット購入前に点検しておきたい箇所

  • 現在の圧縮圧力:腰上の摩耗なのか、別の不調なのかを切り分ける基準になります。
  • クランク・コンロッド:異音、回転の引っ掛かり、縦横方向のガタがないか確認します。
  • 二次エア:インシュレーター、リードバルブ周辺、クランクシールの漏れは薄い燃調や焼き付きの原因になります。
  • オイル供給:オイルポンプ、ワイヤー調整、ホースの硬化・亀裂・エア噛みを確認します。
  • 冷却系:冷却水、ラジエーター、ホース、サーモスタット、ウォーターポンプの状態を確認します。
  • キャブレター:詰まり、フロート高さ、燃料コック、負圧ホース、ジェットの番手を把握します。
  • 排気系:マフラー内部の詰まりや排気漏れがあると、組付け後の判断を誤りやすくなります。

キット交換だけでは直らないことがあります。
焼き付きや圧縮低下の原因を残したまま腰上だけ新品にすると、同じ故障を繰り返す可能性があります。年式の古い車両では、腰上交換をエンジン全体の健康診断として考えてください。

組付け前から初回始動までの流れ

1. 開封したら寸法と部品を確認する

シリンダー、ピストン、リング、ピン、サークリップ、ガスケットの不足や輸送傷を確認します。ポート周辺の大きなバリ、リングの欠け、ピストンの打痕などがある場合は、そのまま組まず販売店へ相談してください。リング合口隙間やピストンクリアランスを測定する場合は、キット指定値またはサービスマニュアルを基準にします。

2. ガスケット面とリング位置を丁寧に仕上げる

古いガスケットを残さず、ケースやヘッドの合わせ面を傷付けないように清掃します。ピストンリングは刻印、上下、合口の位置決めピンを確認し、サークリップは溝へ完全に収まっていることを目視と触感で確認します。組付け時はピストン、リング、シリンダー内面へ使用する2ストオイルを薄く塗布します。

3. 対角・段階締めで組み、手で回転を確認する

締付トルクは車種のサービスマニュアルとキット説明書を優先し、トルクレンチで対角・段階的に締めます。組付け後は点火プラグを外した状態などでクランクをゆっくり回し、引っ掛かりや異音がないことを確認してから始動準備へ進みます。

4. 初回始動前に燃料・オイル・冷却を再確認する

燃料が届いていること、オイル供給系のエア抜きが完了していること、冷却水が規定量入っていることを確認します。始動後はすぐに回転を上げず、異音、冷却水漏れ、燃料漏れ、排気漏れを確認します。水冷系はエアが残ると局所的に過熱するため、指定手順でエア抜きを行います。

慣らし運転とセッティングの進め方

慣らし距離や回転数はキットメーカーの指定を最優先します。指定がない場合でも、組付け直後から長時間の全開走行を行わず、暖機後に低負荷から負荷と回転を段階的に上げます。同じ回転数で走り続けるより、無理のない範囲で加減速を繰り返し、異常がないか確認します。

  • 初回の短距離走行後に、冷却水・燃料・オイル・排気漏れを再点検する
  • ヘッド周辺、マフラー接続部、ホース類の緩みを確認する
  • 変更したジェット番手、気温、走行症状、プラグ状態を記録する
  • 金属音、失速、急な回転上昇、異常な発熱があれば走行を中止する
  • 慣らし終了後も一気に薄くせず、一段ずつ燃調を詰める

プラグの色だけで燃調を断定しないでください。
燃料、オイル、走行時間、低速走行の割合、プラグの熱価でも外観は変わります。走行症状、温度、異音、ジェットの変更履歴と合わせて判断します。

よくある失敗

次の項目は焼き付き・再故障・登録不備につながりやすいポイントです。
1つずつ確認してから走行を始めてください。

  • ジェットを交換せずに全開走行する:混合気が薄くなり、異常燃焼や焼き付きにつながります。
  • 二次エアを見落とす:ジェットを大きくしても症状が安定せず、セッティングが迷走します。
  • リングの向き・合口位置を間違える:圧縮不良、リング破損、シリンダー傷の原因になります。
  • サークリップを確実に入れない:外れるとピストンとシリンダーへ重大な損傷が起きます。
  • 締付トルクを勘で決める:歪み、圧縮漏れ、ねじ山損傷の原因になります。
  • 冷却系のエア抜きを省略する:水温表示だけでは分かりにくい局所過熱が起こることがあります。
  • 134cc化後も原付二種のまま走る:免許・登録・保険の区分が実排気量と合わなくなります。

よくある質問

不要とは言い切れません。純正に近い排気量でも、シリンダーのポート形状、圧縮、マフラー、エアクリーナー、キャブレターの状態で必要な燃料量は変わります。少なくとも現状のジェット番手とプラグ状態を確認し、異常がないことを確かめてください。

キットごとの指定に従います。KN企画S1000は純正ヘッド使用時に圧縮が高くなるため、付属ベースガスケット2枚を使用し、コンプレッションゲージで圧縮圧力を測定するよう案内しています。他社キットへ同じ組み方をそのまま流用せず、付属説明書を確認してください。

オイル不足対策の考え方として追加混合が指定されるケースはありますが、多ければ多いほど安全というものではありません。燃料に対するガソリン量や燃焼状態も変わるため、キット・オイルメーカーの指定を優先し、オイルポンプの状態確認と燃調をセットで行います。

できません。小型限定普通二輪免許は125cc以下が対象です。134ccは125ccを超えるため、対応する普通二輪免許が必要です。登録と自賠責保険も実排気量に合った状態へ変更してから公道を走行してください。

まとめ:補修なら113cc、性能重視なら134cc

113ccがおすすめ
純正に近い使い方でエンジンをリフレッシュしたい人。

134ccがおすすめ
排気量アップによるトルクを狙い、圧縮測定・燃調・冷却・潤滑・登録まで含めて仕上げられる人。

どちらを選んでも、キットだけを交換して終わりではありません。故障原因の点検、正確な組付け、段階的なセッティングを行うことが、アドレス110/ストリートマジック110を長く楽しむ近道です。

参考にした公式情報

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